記念すべき第一作【氷柱の美女】のあらすじ
箱根の湖畔で静養中の先生と助手の文代くん(五十嵐めぐみさん)と小林少年(この時は大和田獏さんが)そこで奇妙な三角関係の男女を目撃。のちに一人が吸血鬼となり殺人を繰り広げる展開となりますが、記念すべき第一作と言うこともあり先生もいきなり殴り返すなどキャラが定まっておらず定着するには数作必要だったのでしょう。こちらの作品は、ラストの氷柱の人形が全てです。今なら精巧に作れるのでしょうが。。。。。。。
放送日
1977年8月20日
キャスト
明智小五郎(探偵) – 天知茂
文代(明智の助手) – 五十嵐めぐみ
小林少年(明智の助手) – 大和田獏
波越(警視庁捜査一課 警部) – 荒井注
- 三谷/谷山三郎(グラフィックデザイナー) – 松橋登
- 岡田光彦(画家) – 菅貫太郎
- 菊子(柳家の家政婦) – 野口ふみえ
- 斎藤(柳家の執事) – 稲川善一
- 老婆 – 神田時枝
- 茂(倭文子の息子) – 荻野尋
- 主婦 – 村上記代
- 浮浪者 – 小田草之介
- アパートの人 – 篠原靖夫
- 運転手 – 喜田晋平
- 箱根の刑事 – 羽生昭彦
- 谷山二郎(故人) – 加島潤
- 柳倭文子(財産家の未亡人) – 三ツ矢歌子
今作の美女
三ツ矢歌子さん
当時の作品やそれ以前の作品は見たことないので、美女と言うよりは母親役とかのイメージしかないので今回の作品の役どころは新鮮味があります。当時40歳とのことですが昔の女優さんらしい美しい年齢の重ね方であります。
ドラマの内容
手探り状態での記念すべき作品
オープンニングでいきなり先生が釣りのシーンから。相変わらずド派手は衣装は最後まで健在です。
栁倭文子(三ツ矢歌子さん)を2人の男性が三谷(松橋伸さん)岡田(菅貫太郎さん)が決闘として毒の入ったワインを試飲して生き残った方が求婚するという決闘ですが、相手の気持ちはどうでもいいのでしょうか?
普通に考えて、女性が決めれば解決なのですが、とにかく毒の入ったワインで決闘。毒の入っていないワインを三谷が飲み決着がついたかと思いきや岡田は三谷に硫酸をかけようとするも自ら浴びそのまま逃走。
かなりのグロテスクシーンの後にも関わらず。2人は濃厚に関係にってそんな雰囲気か?今回の作品はサスペンステイストをしっかり織り交ぜておりますが、この当時の作品は90分なので展開はかなりせわしくなります。
自宅へ戻ると息子茂(天知茂さんじゃありません)が誘拐されますが、「僕を買い戻してください」と言うセリフがかなりの棒読み。今の子役とは雲泥の差であります。
身代金の受けたしを三谷が買って出ますが、この方細見で小顔なので女性が似合います。その筋でも通用しそうです。普通、柔道や空手の有段者の婦警さんの出番と思いますが、当時は女性警官も少ないのかもしれませんね。
これも当時の時代背景なのか街頭がかなり暗く今の時代とは大違いであります。これでは電力不足にもなるでしょう。
浪越警部が居ない!
ドラマは先生も初めの数分出てから登場もなく、ふと考えると浪越警部(荒井注さん)も居ないことに気づきます。オンタイムで見ていたら何気ない光景ですが、思いきり刷り込みで明智・浪越コンビを見慣れてからの見ると違和感覚えずにはいられません。
この作品では恒川警部補で浪越警部は次作からの登場となります。この警部補役の方は「3年B組金八先生」で荒谷2中の先生役で出ていた記憶が、加藤優に放送室かどこかに監禁されて最後は悪行を白状したシーンでしたが確か教頭だった記憶が。
その後、栁倭文子が誘拐されて、恒川警部補の助っ人としてやっと先生の出番が、毎度のことですが事務所の後ろのファイルがいつも気になりますが、ごく稀に開くシーンがあります。
いよいよ犯人像へ迫る!
毎度毎度のアザや傷の男たち。今回は硫酸浴びてケロイド状の男が犯行声明を先生や刑事の前でここで足など撃ってれば解決しそうですが、みすみす犯行声明を最後まで言わせて逃亡させますが、捕まえれるとドラマ30分で終わるので仕方ないのですが、逃げた先には廃工場が
何とか無事に親子を救出するけど、その前に追跡中に三谷に遭遇しても誰も怪しまないのか?
第二の殺人が発生して、容疑は倭文子に手助けをするために棺に入れて助け出そうとしますが、重要容疑者の自宅を日中は張り込んでいたのに夜は野放しって警察甘いだろう(笑)ですが死体を入れ替えて棺へ警察は全く見過ごします。もう少しで火葬されるところを先生の名推理で救うことに。
そして、先生は何と倭文子に求婚を迫りますが、これは三谷から歯形を取るための芝居ですが、先生殴られたら速攻殴り返して歯の治療へ追い込みますが、倭文子の「ひどい人」と先生責められますが先に殴ったのは三谷ですよ。
その後、文代くんに謝罪と歯の治療代を渡しに行かせます。先生と小林君は、事件の真相は
先生は倭文子の過去に何か怨みを持たれているのではと思い、ゆかりのあった土地を回るのですが、そこで18歳の時に同棲していた男の話を聞き、その弟の写真を見せてもらったことで、犯人が三谷であることを突き止めました。ちなみに、無くなっていた岡田の死体は東北の藪の中から出てきたとのこと。犯人も明確となりラストを迎えるのですが。。。。。。
氷柱の人形が全てクライマックスの緊張感をかき消してしまいます。
クライマックスのはずが。。。。。。。。。
犯人の三谷は、倭文子親子を氷柱に。「これで俺の復讐は終わった」と勝ち誇るのですが、これ人体ではないしょう(笑)先生曰く、三谷を足止めした隙に蝋人形とすり替えたのですが、しばらく三谷は気づくことありませんでした。
40年以上昔のドラマなので、当時の技術では仕方なかったのでしょう。今リメイクしたらどうなった気になるところですが、折角のクライマックスがお人形で台無しに。自分は物語に集中出来なくなってしまいました。
今でもこのお人形さんは「テレビ朝日」の倉庫に保管されているのだろうか?
一応、本物も氷漬けに。動いているので生きたまま氷柱にしたのでしょうか?
またまた、犯人を取り逃す。みすみす自殺させるのは今後もお約束ですが、テレビ越しに「助けろよ」と全国から突っ込まれそうです。第一作ということもありますが、原型は少しながら形作られた作品ですが、全て最後の氷柱が気になって終わってしまったのが残念の極みであります。
【まとめ】氷柱の美女
記念すべき第一作「氷柱の美女」。後々定番になるお色気シーンや残虐シーンも控えめで、ここから最終話まで登場する浪越警部が居ない!などなど手探り状態でオンタイムで見れば気になりませんが、自分はこの作品は天知茂さん亡くなってから数年後の再放送だったので、それこそシリーズ何作も見続けていたので、いつもと違うとか何となく違和感残した作品となりましたが、内容としては90分凝縮されて素晴らしい作品であります。
でも、やっぱり最後のお人形さんはちょっと作品のテイスト下げてしまったのが本当に残念。
【内容】★★★☆☆
【美女役】★★★☆☆
【お色気度】★☆☆☆☆
【おすすめ度】★★☆☆☆
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