江戸川乱歩美女シリーズ第09作【赤いさそりの美女】のあらすじ
昭和の懐かしドラマの記事を不定期にて記事にしております。今回は、テレビ朝日系列で放映されていた江戸川乱歩シリーズ「赤いさそりの美女」であります。映画のコンテストを巡る殺人事件が起きますが、それはあくまで表向きの動機であり、このシリーズお馴染みの怨念・復讐劇で展開されますが、作品初期から中期ということで明智先生・助手の文代くんや浪越警部などのキャラも定着して、美女役の女優さんが明智先生に惚れるシーンもここら辺から定番へ。
ザ・昭和らしくエロエロシーンも満載。残虐シーンなども今の時代なら絶対にコンプライアンスに引っかかる内容でありますが普通にオンエアしていた平和な時代であります。今回、殺人に利用される「さそり」とても可愛いです(笑)「川口浩探検隊シリーズ」でも使用したのかとついつい思ってしまいました。
放映日
1979年(昭和54年)6月9日
キャスト
- 狩野五郎(匹田博士の助手) – 入川保則
- 相川珠子(操一の娘) – 野平ゆき
- 相川守(操一の息子) – 速水亮
- 笠間明(美術学生) – 本郷直樹
- 今村友雄(珠子の婚約者) – 堀之紀
- 映画監督 – 高木二郎
- 相川操一 – 増田順司
- 櫻井品子の父 – 松本朝夫
- 映画プロデューサー – 湊俊一
- 警察官 – 伊藤高
- 春川月子(「燃える女」の主演女優) – 三崎奈美
- 家政婦 – 志賀真津子
- 刑事 – 羽生昭彦
- コンテストの司会者 – 仲良太郎
- 鳶職 – 沖秀一
- 櫻井品子(守の婚約者) – 永島暎子
- 吉野圭一郎(俳優) – 永井秀和
- 警察官 – 井上三千男
- 映画のカチンコ係 – 加藤真琴
- 刑事 – 篠原靖夫
- 熱帯動物研究所員 – 鈴木謙二
- アナウンサー – 青木克博
- 殿村京子(英語の家庭教師)/匹田富美 – 宇津宮雅代
今作の美女
※ IDを指定してください。宇都宮雅代さん
申し訳ありませんが、自分ぐらいの世代(アラフィフ)ですと少々馴染みの薄い女優さんかもしれませんね。三浦洋一さんの離婚問題の際にお名前知った記憶があります。その前のご主人が西岡徳馬さん。
ドラマの内容
先生の七つ道具が大活躍!
映画「燃える女」という作品のオーディションから事件が始まります。その主役と相手役が殺されてしまい。準女王役に脅迫状とさそりが襲い掛かり、明知先生に依頼するものの、事務所には変装した偽物が!本物先生はビルの地下室へ監禁。
背広の内ポケットにヤスリを、自ら探偵の七つ道具と度々危機を救う道具を持っております。
監禁した部屋を脱出しようと別部屋をのぞくと、殿村京子(宇都宮雅代さん)が下着姿で殺されかけますが、瞬時のところで先生が救い出しますが、今回は非常にこのようなシーンが満載ですが、今ならネットで炎上必至ですが昭和の時代はサービスショットとして処理されたのでしょう。
度々、「明知探偵事務所」があるとされる高層ビル。何度かの描写だとかなりの高層階にある設定ですが、先生・京子・脅迫された婚約者の男性3人も地下室へ運ぶのを1人では出来ないような気がしますが、今なら防犯カメラなども普通に設置されているのであっという間に足がついて解決されそうです。
次は、犯人グループに襲われて先生は入院しておりましたが、犯人への推理が進むにつれて入院中の先生を食事に毒を盛り殺害を計画するも、寸でのところで失敗するのですが、食材から毒を検出する道具がカバンの中に、色々薬剤入ってますが届け出とかいらないんですかね。
残虐・エロエロ何でもあり!
映画の恋人役を拉致して拷問。
最後は2人とも殺して、ショウウィンドウに展示。店内に死体2体を運んで結婚衣装着せる行為をしていたらどこかで発見されそうでありますが、誰にも発見されずやれるとは見事な早業であります。
2組目のカップルも殺害。今度は煙突のてっぺんに下半身。焼却炉に上半身をバラバラにどうやっててっぺん登って下半身置いたかのか謎ですが、当時は何も疑いなく見ていたので年を取ると色々と詮索したくなる性分になるのでしょう。
不気味な絵も多数登場。背景に流れるBGMもまた最高でドラマに高揚感を与えます。
民間人でもお構いなしに捜査会議に先生が!
昭和の刑事ドラマでよく見る風景ですが!浪越警部(荒井注さん)の真横に先生もちゃっかり捜査会議に参加。探偵とは言え一民間人が重要な連続殺人の捜査に参加していいのやら今見ると不思議がいっぱいです(笑)
度々、登場する明智のイニシャルAが右ポケットに彩られる通常「明知ブレザー」(勝手に命名してます)別に白バージョンがありますが、こちらの色はあまり登場しないイメージが、先生のファッションにしては少々地味であります。
とても殺害凶器に見えない!【可愛いさそり君】の数々
浴室から美女を殺すために放たれたサソリですが、動きが妙に可愛くてとても殺人の凶器には見えませんが、まさか本物使うわけにもいかないので仕方ないでしょう。
魔の手は先生にも!おもちゃ?のさそりが先生の襲い掛かります(笑)ですがBGMや暗闇でドラマのクオリティーはきっちり守られているのでお見事としか言えません。
ラスト付近で放たれた大量のさそり君たち。きっと、その後は「川口浩探検隊シリーズ」で使われたのでしょう。
【事件解決】でも犯人確保しろよ!
毎度お馴染みのグロテスクな風貌の男。このシリーズでは何故か傷やあざのある方が多数登場します。今なら差別的とか問題になりそうですね。
変装して事件の真相を語る手前の先生。きちんと変装しているので火傷後もバッチりです(笑)今回は犯人役の狩野(入川康則さん)も変装する場面が多く、一度は先生にも成りすまし、最後は先生自ら「この変装合戦、私の勝ちだね」と勝利宣言。
最後は、犯人逮捕確保せず!犯人の殿村京子こと匹田富美は先生が好きと告白して死のうとするも狩野がナイフで刺して妖虫の館は火の海へ、そのまま犯人2人は置き去りとなり事件は解決となります。このパターンは毒薬飲んだりと手を変え品を変えて後々定番化されていきます。
【まとめ】赤いさそりの美女
個人的には、江戸川乱歩シリーズの初期から中期の作品が好きであります。今回の作品も中期の作品で特に先生や文代くん、警部、動機や美女役の流れがかなり定着したイメージがあります。
作品の中でも屈指のエロエロシーン(今の時代なら一発アウト)や残虐シーンの数々。いくら昭和とは言え、終盤の作品あたりではこのような場面はほぼ見られなくなったのでいくら昭和の時代は寛容とは言え、徐々に規制がかかったのでしょう。
作品の序盤で犯人がすぐわかってしまうのが少々マイナスポイントに、このシリーズのテイストが満載されて先生などのキャラが確立していく作品なのかなと思います。
U-NEXTさんで無料視聴出来ますので、ぜひご覧ください。
【内容】★★★☆☆
【美女役】★★★☆☆
【お色気度】★★★★☆
【おすすめ度】★★★☆☆
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